パニック症
突然理由もなく、動悸や発汗、息苦しさやめまいなどの発作(パニック発作)を起こし、死んでしまうのではないかと不安に襲われながら救急車で病院に運ばれるけれど、どこにも異常は見つからない。
このような発作を繰り返す人はもしかしたらパニック障かもしれません。
パニック発作は死んでしまうのではないかと思うほど強烈で、自分ではコントロール出来ないと感じます。その為、また発作が起きたらどうしようとパニック発作自体に強い恐怖を感じている場合があり、(次に説明します)広場恐怖への不安(例えば、電車やエレベーターなど、密閉された空間が苦手で外出ができなくなってしまったり)とそれに伴う広場恐怖症の併発が多く認められます。
では詳しくパニック症についてみていきましょう。
パニック症の主な診断基準
基準1
激しい恐怖や強烈な不快感が数分以内に急激にピークに達するパニック発作を予期しない状態で突然起こす。パニック発作とは以下の症状のことで、4つ以上が起こる。
・動悸、心悸亢進、心拍数の増加
・発汗
・震え
・息切れ感、息苦しさ
・窒息感
・胸痛、胸部不快感
・吐き気、腹部不快感
・めまい、ふらつき、気が遠くなる感覚
・寒気または熱っぽさ
・感覚麻痺、うずき感
・現実感喪失(現実でない感じ)、離人症状(自分が自分でない感じ)
・コントロールを失うのではないか、気が狂うのではないかという恐怖
・死への恐怖
基準2
少なくとも以下の1つまたは両方が1ヶ月以上続いている。
・もっと発作が起こるのではないかという心配の継続
・発作に関連した行動の大きな変化
基準3
各種症状は薬物などの外的要因によって引き起こされているものではない。
基準4
各症状の発症原因が他の身体疾患や精神疾患ではうまく説明できない。
DSM-5精神疾患の診断・統計マニュアルを参考に作成
パニック症は1000人に6~9人がなるといわれています。
又、男性よりも女性が発症しやすいともいわれています。
パニック症の治療
パニック症の治療には薬物療法と精神療法的アプローチがあります。
薬による治療
パニック症は薬物療法が効果を発揮しやすい障害です。
パニック発作を抑え、予期不安を軽くさせるために用います。
よく使われる薬は、SSRI(選択式セロトニン再取り込み阻害薬)をはじめとする抗うつ薬の一種です。又、安定剤(抗不安薬)もしばしば使われます。
SSRIは副作用が少なく依存性が生じない反面、急に中止すると断薬症状としてパニック発作と似た症状がでてしまうことがあリます。治ってきたからといって自己判断で服用をやめたり量を加減したりしないように注意が必要です。
安定剤は、即効性が期待できる反面、長く使い続けると依存症が生じることがあります。
精神療法によるアプローチ
認知行動療法で、認知の歪みに気づき歪みを直し、不安のコントロールができるようにしていきます。
曝露療法では、苦手だった外出などに少しずつ挑戦することも治療の一環になります。ただ無理は禁物なので耐えられる最低レベルから初めて行きます。


