認知の歪み改善方法

認知の歪みについてはコチラでも書きましたが、程度にもよりますが認知の歪みが全くない人はいないでしょう。

認知の仕方にはひとそれぞれの特性があり、正解があるわけではありません。よって、認知の歪みがあるからといって必ずなおさなければならない訳ではないのです。

もし、つらい思いばかりしたり生きづらさを感じているのであれば、認知の歪みを改善する事によって楽になれるかも知れません。

何かの出来事があった時に瞬間的にうかぶ考えやイメージがあります。これを「自動思考」といいます。「自動思考」が生まれるとそれによって、いろいろ気持ちが動き行動することになります。認知の歪みを改善するにはこの「自動思考」のクセに気付いて、それに働きかける事が役立ちます。

ストレスがたまっていたり、体調が悪い時、私たちは自分周囲将来の 3 つに悲観的な考えを持ちやすくなります。

・自分にたいして悲観的

自分はどうしてこんな事もできないんだ。なんてダメな人間なんだ。と自分自身を否定するような考え方をしてしまいます。

・周囲にたいして悲観的

あの人は、こんな私のことを嫌っているに違いない。と考え、まわりの人との関係がうまくいっていないと感じるようになります。

・将来にたいして悲観的

将来への希望を失い、いまの状況はこのまま変わりようがないし、このつらい気持ちは一生続くだろうと考えます。

このように考えてしまうのは「あなた」が悪いわけではありません。悪いのはあなたの「考え」なのです。「人」は変えられませんが、「考え」は変えられます。

では、このように辛くなった時はどうしたら良いのでしょう。

辛さ、ストレスを軽くするために、考えを柔らかくするのです。自分らしく生きていくためには、あなたが自由な考えを身につけること、そしてストレスを軽くすること、の両方が必要なのです。

ここではコラム法という方法を紹介します。コラム法はコラム表という紙に、その時の出来事や気持ち等を書き込んでいく方法です。

①辛くなった時は一度立ち止まり、まずその時の出来事をなるべく客観的に、具体的に書きます

気分を理解しましょう。気分は次の中から選んでも良いでしょう。

気分の一覧

・憂鬱 ・不安 ・怒り ・罪悪感 ・恥・悲しい ・困惑 ・興奮 ・おびえ ・いらだち ・心配 ・誇り ・無我夢中 ・パニック

・不満・神経質 ・うんざり ・傷ついた ・快い ・失望 ・激怒 ・怖い ・楽しい ・焦り ・屈辱感 ・安心 ・愛情

そしてその気分のレベルを測ります。

「全く感じない」=0%、「最大」=100%で表します。

自動思考を書きます

その時どのようなことが頭に浮かんだか、イメージしたか。どのようなことが心配になったか。

この時、疑問形は言い切りの形にかえて書いてください。
(例:×どうして自分ばかり仕事を押し付けられるのか?⇒ ○自分ばかりが仕事をおしつけられる)

その考えの確信度を0~100%で表してください。
そしてその中で一番強く感じたものを「ホットな思考」と呼びます。ホットな思考に○をつけてください。

自分の認知の歪みがどのパターンにあてはまるかコチラで確認しそのクセに気づきましょう。

事実にもとづいて考えます。自動思考を裏付ける客観的な事実(根拠)だけを書きます

⑤そう考えた根拠の反対の根拠(反証)を考えて書きます

⑥その時自動思考で感じたことを、もっと別の考え方はできないか考えてみましょう合理的、柔軟なバランスのいい考えを紙に書いていきます。 根拠と反証を「しかし」でつないでみてもいいでしょう。

別の考えがなかなか浮かばない人は、普段から他人の意見を注意して聞いてみてください。自分では思いつかないような意外な考えがある事に気付かされるかもしれません。

他にも

・元気な時だったら、違う見方をしないだろうか?

・家族や友人が同じような考えをしていたら、どのようにアドバイスするだろう?

・以前、同じような経験はなかったか? その時どう対処しただろう?

・自分ではどうしようもない事で、自分を責めていないだろうか?

・自分が今悩んでいることの「意味」を考えることも、時に役に立ちます

「なんのためにこれをやるのだろう?」 ・・・ 最終的な目的
「自分はどんなことを心配しているのだろう?」 ・・・ 心配する結果などを検討してみましょう。

気分の変化

当初の“気分”はどのように変化したかを書きます。気分は改善しなくても、これからの対応策や行動プランを思いつければ成功です。

記入方法は以下の例を参考にしてみてください。

  状 況  上司に書類を提出したらミスがあり、みんなの前で「入社6年目にもなってこんなミスをするなんて恥ずかしくないのか!?」と注意された。
  気 分憂鬱(90%) 不安(70%) 屈辱感(60%)
  自動思考 ○上司に嫌われた(90%)  自分はなんてダメな人間なんだ(80%) 
  みんなに仕事のできない人間だと思われたに違いない(80%)
  根 拠 とても忙しい時に締め切り間近の仕事を頼まれた。最終チェックを怠ったので細かいミスをしてしまった。
  反 証   上司に以前「期待している」と言われた。周りから「仕事が正確だ」とよく言われている。 
バランス思考

  プラン
 上司は私に期待しているから注意してくれたんだ。今回は急いでチェックを怠ったがいつもは正確だと評価されている。

 今回のミスを教訓に忙しい時は無理をしてミスをするのではなく、上司や周りの人に相談しよう。
 心の変化 憂鬱(30%) 不安(20%) 屈辱感(30%)

日頃つらいと思うことがあれば、その出来事をコラム表に記入し。客観的に見直してみてください。自分を苦しめている認知の歪みに気づき、柔軟でバランスのとれた考え方ができるようになってくると楽な気持ちでもっと自分らしく生きられるはずです。これからはコラム法を自分自身の心のケアに役立ててみてください。

コラム表(記入用)をダウンロードしたい場合はコチラ(厚生労働省)からお願いします。

「自動思考修正表」(厚生労働省)(https://www.mhlw.go.jp/bunya/shougaihoken/kokoro/dl/03.pdf)

「うつ病の認知療法・認知行動療法」(厚生労働省)(www.mhlw.go.jp › bunya › shougaihoken › kokoro)を加工して作成

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