心身症の種類Ⅰ
心身症についてはこちらに書きましたが、その症状について、もう少し詳しくみていきたいと思います。
そしてそれぞれに「日常生活で注意したいこと」も書きますが、心身症は心理社会的ストレスが原因となって発症したり症状が悪化したりする体の病気なので、全てに共通して、まずストレスに気づき、生活・環境の改善をはかり、物事の受け止め方・考え方を改善することが必要です。
過換気症候群
不安や極度の緊張などを感じている時に、自分の意思とは関係なく呼吸が速く浅くなって、空気を吸い込みすぎる状態になり、血液中の二酸化炭素が少なくなって起こります。
血液中の炭酸ガス濃度が低下して、血液がアルカリ性にかたよることで血管が収縮し手足がしびれたり、筋肉のけいれんなどの症状が現れます。これらの症状の不安からさらに過呼吸がひどくなる悪循環へつながる場合もあります。
日常で注意したいこと
過度な緊張や大きな不安などが起きる状況を極力避けるようにしましょう。
胃潰瘍
本来胃の内部には胃液中の塩酸やペプシンから胃を保護している粘膜があります。ストレスなどでその粘膜が弱り、削ぎ取られた状態を胃潰瘍といいます。
初期段階での自覚症状は、みぞおちの中央辺りに鈍い痛みを感じます。また、胃の蠕動運動が障害されると、ゲップ、胸やけ、吐き気、胃のもたれ感、腹部膨満感などが生じます。更に進行し、胃壁の血管を侵食すると、出血が起こり下血(黒色便~タール便)や、吐血の症状が出ることがあります。また、出血量によってはひんけつが引き起こされます。
日常で注意したいこと
ストレスを受け続けると自律神経の働きが乱れ、胃粘膜などの血流が悪化し傷つきやすくなります。ストレスを減らす生活を心がけましょう。
脂肪分の多い食事・酸味の強い食品・香辛料・炭酸飲料・コーヒーは控えましょう。(胃酸の分泌を活発にし、胃粘膜を弱らせる為)
食べ過ぎたり飲みすぎたりせず、規則正しい生活を心がけましょう。
熱すぎるもの、冷たすぎるものも控えましょう。
アルコール・喫煙も控えましょう
過敏性腸症候群
ストレス因により腸の働きに異常が生じ、下痢や便秘など排便の異常を引き起こす病気です。症状の現れ方によって、下痢型、便秘型、混合型の3つに分けることができます。
・下痢型・
ストレスや緊張などをきっかけにお腹の痛みと激しい便意とともに下痢を生じる
一日に何度もトイレに行く
通勤、通学時やトイレに行けない状況の時に発症しやすい
便意は強いのに十分排便できず、残便感がある事も多い
突然便意を催すかも。という不安が更に症状を悪化させてしまう
・便秘型・
腹痛や腹部の不快感がある慢性的な便秘症である
出てもうさぎの糞のようなコロコロした便しかでないこともある
・混合型・
下痢型と便秘型の特徴を併せ持ち、下痢と便秘を繰り返すのが特徴
腸には脳と同じ神経が多くあり、自律神経でつながっているため脳がストレスを感じると腸へ異常信号をおくります。それにより腸の働きがおかしくなり、下痢や便秘やおならなどの症状が出るとされています。
日常で注意したいこと
登校、出勤前にしっかりと排便時間を取れるようにし、外出先でもゆっくり入れるトイレをみつけておく事で不安の改善にもつながります。
食べ過ぎ、飲み過ぎ、寝る前の食事、脂肪分の多い食事は避けましょう。
1日3食、規則正しく栄養バランスの良い食事を摂るようにしましょう。あれは食べないほうが良い、これは症状を悪化させる。と注意されると気にしすぎて余計にストレスがたまってしまいます。神経質になるより楽しい食事を心がけましょう。
過度な飲酒は避けましょう。適量を守れば大丈夫です。
睡眠不足、運動不足にならないように気をつけましょう。
タバコに含まれるニコチンは、過敏性腸症候群の症状を悪化させる事があるためタバコは控えましょう。
食道神経症
器質的障害(臓器の損傷に起因する障害)がないにも関わらず「喉の奥に異物がある」「塊が引っかかっている」というような感覚があり、実際に検査しても異常がないのにいつも喉の奥に違和感があるというものです。これをヒステリー球とよびます。
食べ物が食道でつっかえているように感じたり、胸が痛い、胸が焼けるような感じがしたりすることもあります。
また、食道がんや胃食道逆流症、骨格筋肉に伴う胸痛からも食道神経症に似た症状が出るので、これらの検査で異常が見られなかった場合に疑います。
日常で注意したいこと
食道神経症であることが確実になった場合は、ストレスや不安などの心理的な要因で症状が悪化することを加味して、睡眠と休息をしっかり取ることが重要になります。


