強迫症
強迫症の主症状には、意志に反して頭に浮かんでしまってその内容が不合理だと分かっていても払いのけられない考えの強迫観念と、ある行為が自分でもやりすぎ・無意味と分かっていてもしないでいられない強迫行為があります。
例えば手の汚れが気になるという強迫観念によって、何度も必要以上に手洗いを繰り返す。といった強迫行為をしてしまいます。
では細詳しく見ていきましょう。
強迫症の主な診断基準
基準1
強迫観念、強迫行為、又はその両方を発症している。
基準2
強迫観念または強迫行為による時間の浪費が1日1時間以上存在し、そのことにより苦痛を感じたり、日常生活、社会的活動に支障をきたしている。
基準3
各種症状は薬物などの外的要因によって引き起こされたものではない。
基準4
各種症状の発症原因が他の身体疾患・精神疾患では説明できない。
DSM-5精神疾患の診断・統計マニュアルを参考に作成
代表的な強迫観念と強迫行為
- 不潔恐怖と洗浄
汚れや細菌汚染の恐怖から過剰に手洗い、入浴、洗濯をくりかえす、ドアノブや手すりなど不潔だと感じるものを恐れて、さわれない。 - 加害恐怖
誰かに危害を加えたかもしれないという不安がこころを離れず、新聞やテレビに事件・事故として出ていないか確認したり、警察や周囲の人に確認したりする。 - 確認行為
戸締まり、ガス栓、電気器具のスイッチを過剰に確認する(何度も確認する、じっと見張る、指差し確認する、手でさわって確認するなど)。 - 儀式行為
自分の決めた手順でものごとを行わないと、恐ろしいことが起きるという不安から、どんなときも同じ方法で仕事や家事をしなくてはならない。 - 数字へのこだわり
不吉な数字・幸運な数字に、縁起をかつぐというレベルを超えてこだわる。 - 物の配置、対称性などへのこだわり
物の配置に一定のこだわりがあり、必ずそうなっていないと不安になる。
原因
脳内の神経伝達物質のセロトニンなどの機能異常によるものとも考えられているが、明確な原因は明らかにされていない。
治療
強迫症の治療には、次の2つの療法を組み合わせるのが効果的だとされています。
- 認知行動療法
- 薬による治療
認知行動療法では、曝露反応妨害法が一般的な治療法です。この療法では、あえて患者さんが強迫観念や不快感を引き起こす状況に直面させ刺激を与えます。軽い刺激から始めて、徐々に刺激を強めていき、慣れさせる事で、強い不安がなくなっていき、やがて強迫行為をしなくて済むようになると期待されます。
薬による治療は、強迫症の原因のひとつとされている、セロトニンの異常を調整する働きを持つ薬を使用します。抗うつ薬のSSRI(セロトニン再取り込み阻害薬)で強い不安を和らげ、正常に近い状態に調整します。うつ病よりも高用量で、長期間の服薬が必要です。最初は少量から始め、薬との相性を見ながら服薬量を増やしていきます。効果が見られたと早期に中断すると再発の可能性が高いため、1~2年程服用する必要があります。
自己判断で服用や治療を中断せず、医師らと相談しながら焦らずゆっくり治療に取組むことが必要です。又、患者の家族や周りの人達が病気を理解し気長にサポートすることも大切です。
強迫性障害(厚生労働省)https://www.mhlw.go.jp/kokoro/know/disease_compel.htmlを加工して作成


