全般不安症
不安とは、「気がかりで落ち着かないこと。心配なこと。」で、誰もが体験する感情です。そして不安は、自分の身に何か起きるかもしれない危険に対する警告であり、このような警告があることで、起こりうる事態を想定して防ぐ手立てを考えたり、失敗しないようにしないようにするにはどうすれば良いか考え準備をしたりします。このように、不安は誰もが感じる必要な警告信号なのですが、全般不安症は、あらゆる物事や出来事に対して過剰に心配や不安や恐怖を感じ、様々な身体症状や精神症状が強く出過ぎてしまい、日常生活・社会的活動に支障をきたしてしまうのが特徴です。又、心配や不安は未来に注意が向いている状態で、まだ起きていない、これから起こるであろう事に対する漠然とした過剰なものでこれを予期憂慮といい、全般不安症の特徴的な症状となっています。
では詳しくみていきましょう。
全般不安症の主な診断基準
基準1
仕事や学業などの多数の出来事や活動について過剰な不安と心配が起こる日が、起こらない日より多い状態が少なくとも6ヶ月以上続いている。
基準2
その本人が不安や心配を抑制することは困難だと感じている。
基準3
不安や心配は以下の症状のうち3つ以上を伴っており、過去6ヶ月間それらの症状が起きている日が起きていない日よりも多い。
a、落ち着きのなさ、緊張感、神経の興奮
b、疲れやすい
c、集中力の欠如、空虚感
d、易怒性
e、筋肉の緊張
d、睡眠障害(入眠、睡眠維持の困難、熟睡感がないなど)
基準4
各種症状により、苦痛を感じたり、日常生活・社会的活動に支障をきたしている。
基準5
各種症状は薬物などの外的要因によるものではない。
基準6
各種症状の発症原因が他の身体疾患や精神疾患では説明できない。
(DSM-5精神疾患の診断・統計マニュアルを参考に作成)
全般不安症の治療
全般不安症の治療には薬物療法と精神療法がしばしば併用されます。
薬物療法では、抗うつ薬SSRIが用いられますが、SSRIは即効性にかけ効果が出るまでに2週間程かかるためベンゾジアゼピン系薬剤(抗不安薬)で、速やかに不安を和らげます。しかしベンゾジアゼピン系薬剤を長期間服用すると薬物依存になることがあるため、抗うつ薬の効果が出始めたら、徐々にベンゾジアゼピンの容量を減らしていきます。
精神療法では、自分の認知の歪みを認識し、その歪みを修正し自分の行動や考えをより良い方向に変える方法を学んでいきます。


